FXのほうが、外貨預金や外貨定期預金、外貨MMFにくらべて、手数料、流動性、利率の面で断然有利だと書きましたが、安全面(リスク)ではどうでしょう。FXは手持ち資金の何倍かの大きなお金を運用する(レバレッジをかける)ことができるので、ハイリスク・ハイリターンというイメージがあります。たしかにたくさんの資金を動かせば、その分、リスクは高くなります。しかし、発想を転換して「自分の手持ち資金の範囲内だけで(レバレッジをかけないで)運用」すればどうでしょうか。その場合は、外貨預金とリスクは変わらないのです。つまり、普通の外貨預金よりも高いリスクは、レバレッジをかける(自己資金の何倍かのお金を運用する)ことによって生じるわけですから、外貨預金並みのリスクで運用したい人は、FXだからといって、レバレッジをかけなければよいのです。また、FXでも外貨預金でも外貨MMFでもいいのですが、なぜいま外貨投資をしなければいけないのか、マクロ経済の面から考えてみます。マクロ経済などというと少しむずかしそうに聞こえますが、要するに「日本という国の家計の状況が悪いために、円の価値が下がりそうだ」ということについて、要点をまとめてお話するだけですので、気軽に読んでみてください。外貨投資は金利など利益率が高いという点で非常に魅力的ですが、同時に資産全体のリスク管理の面で欠かすことのできないものと考えられます。資産全体のリスクとはすなわち、(1)インフレーションのリスク=モノに対してお金の価値が下がること(2)円安のリスク=外貨に対して円の価値が下がることです。この2つは、相互に影響し合います。外貨と円の交換比率(為替レート)がどうやって決まるのかについて、たとえば同じ「マクドナルドのハンバーガー」が同じくらいの感覚で買えるようにつり合うという考え方を購買力平価説といいます。この考え方からすると、日本でマクドナルドのハンバーガーを買うのに300円必要になったとすると、アメリカの物価が変わらなければ円はドルに対して値下がりしないとつり合いがとれませんから、「インフレ」と「円安」は若干のタイムラグをもちながら並行して進行することが多いのです。そして、日本はいま、インフレのリスクが高いのです。インフレーションの原因には、マネーサプライの増加や原料価格の上昇によるインフレ圧力などさまざまな要因がありますが、最も危惧すべきは日本の財政状況です。いま日本の国が借金まみれで財政破綻寸前の危機的状況にあるということはご存知でしょうか。