ダイヤモンドのような奥さんがいたっていいと思う。ダイヤモンドは同じ宝石でも、真珠とは違うつくられ方をする。何かをつつむことによって輝くのではなく、カッティングをほどこすことによって、ダイヤモンドはダイヤモンドたり得るのである。結婚によって、自分をカットする必要に迫られる人はたくさんいる。私の友人にも、そういう人がいた。彼女は意志が強い頑張りやだ。外国で育ったせいか、自分をはっきりと主張する。私は彼女のそういう面が好きだった。しかし、結婚生活を送る上では、我が強すぎる面もあったようだ。「いやなものは、いや」と、言い切る彼女は、「主人と喧嘩が絶えないの」と、こぼしてばかりいた。けれども、彼女はしだいに自分を変えていった。自分の主張を述べる前に、まずはとにかく相手の言い分を聞いて、従うところは従うように努力したのだそうだ。その結果、彼女の結婚は、彼女自身「満足してんのよ」と言えるものとなった。それだけではない。周囲の人からも「丸くなった。穏やかになった」と、ほめられるようになったというのである。別に、人からほめられるために、真珠になったり、ダイヤモンドになったりする必要はない。ただ、結婚すると、原石のまま生きるのはむずかしい。ありのままの自分を受け入れてもらって結婚したつもりでも、そこは人と人との共同生活。原石のままではいられない。体の中の異物にしても、なんとか取り除きたくなるものだろう。だったら、真珠派でも、ダイヤモンド派でもいいから、自分で自分を輝かせるよう、努力すべきではないだろうか。そうでないと、本人がつらい目にあう。私はときどき、「自分で自分を磨くには、こういう方法もあるのよ。真珠でも、ダイヤモンドでもいいから、とにかくあなたはあなたを輝かせるように頑張らなくてはね」と、自分にそう言い聞かせているのである。
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